ぼうけんのルーツ。

2024.03.07

デザイン制作を振り返っていると、ちょくちょく自分のルーツについて考えさせられる。

個人の興味関心というのは、生涯を通してある程度の繋がった道になっているのだろうな。

「創作『空想世界』が生まれた過程にあったものは何なのか」は、リライト創造のために考察し尽くしたから分かりきっているけれど。

己自身を掘り返ればそれよりもさらに昔の原点が発掘されるので、ここにも少し書き残しておく。

(日常日記。内では、当時好きな作品を明確に書くとそうでなくなった将来に読み返して辛くなった経験があるのでいつもは避けているけど、例外的に今回は記します。)

 

【前書き】

幼い頃から絵本や児童本をはじめとした「お話」が大好きだったけれど、「好きな絵本作家は?」「好きな漫画は?」「作品を描き始めたきっかけになった一作品は」と聞かれると、私はなかなかに返答に悩む。

というのも、「これが好き!」という確固たるものがあまりない。手を取ったらどれも好きだと感じるし、それぞれに味があって、面白い。

元々、人間や世界は滅んで欲しいほどに憎くて大嫌いだけど、(命の限りを尽くす)人間が創り出す芸術は美しく、愛おしいほどに好きです。

〝世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい。″

その中でもこれかな、と唸りながらも、挙げた一作品というのは、やはり私にとっても「何か」をもたらしてくれた大きな存在なんだろうなと思います。

 

【ぼうけんのルーツ】

子供にとって冒険というのは夢がありますよね。本は子供にとっての、空想の始まりとも言えるかもしれない。

私の冒険の始まりは何からだったんだろう。

あれこれ名前を挙げてみるけれど、そのルーツは1冊の本、『エルマーのぼうけん』なのではと思う。

いつから持っていたのかよく覚えていませんが、ある程度文字が読めるようになった幼少期には繰り返し読み返していました。

たくさんの動物と自然豊かな島。主人公は小さなリュックひとつで島に上陸し、機転を利かせた知恵と持ち前の勇気で問題を解決していく。身軽な冒険スタイルが好きですね。

それと、初めてお話(本)を書く宿題を出された時にお手本にしたのがどうやらこの本だったようです。

実際書いたのは架空の舞台ではなく、子供にとっては馴染み深くもごくありふれた自然公園で迷子になる犬と猫の話だったけれど。

当時の後書きには「物語を書くのは苦手だ」というなんとも苦い感想が残ってますね。大丈夫だよ。今ではすっかり沼だから。

 

【キャラ萌えの3大要素】

初めて読んだ漫画は『しゅごキャラ!』と『REBORN!!』です。今でもすごく好き。
一方は少女漫画、もう一方は少年漫画で、まるで正反対のテーマに聞こえるんですが、どちらも主人公にとっての良き理解者が傍にいて、戦いの中でその成長を見守っていてくれるんですよね。
(どっちもバトルものだな。そういえば。)
見た目と性格のギャップが強いキャラクター達も魅力的。
どちらも私が絵を描き始めた頃によく描いて楽しんでいましたね。
だから、未だに私の絵柄はス〇エニって言われるんだろうな……。かっこいいところと可愛いところが混ざってますよね。うん。

ここに『ソウルイーター』を足すとコンビ萌えも加わって、私の萌えのバイブル3大要素が集います。(超重要)

 

【創作という世界を知った】

キノの旅。これしかないな。あとは著者による『後書き』の影響が大きいですね。

思えば、初めて創作作品を作りたいと思ったのも、作品を作る過程や、創作はこんなにも楽しいものなんだと知ることが出来たのも、貴重な後書きのページを割いて語ってくださった先生のおかげです。
ありがとうございます。今もこうして創作を楽しめているのは、先生のおかげです…。

この作品に出会って、私は創作主になり、涼春と出会った。
もし出会わなかったら。
絵はどこかで描き始めていただろうけど、空想世界は作られなかった。
ずっと名もない欲だけの存在が私の後ろに引っ付いている状態で過ごしていただろう。
それは、いつどこで大爆発してもおかしくなかったのだから、今こうして緩やかに青空へ向かって昇華してくれていてよかったと思う。

 

【好きな絵本作家は?】

聞かれた時にものすごく悩んだ。誰だろう。というか、どの絵本が好きなんだろう。
学生時代に制作の一環で絵本を作ろうとしていて、当時色々展示会や絵本探しに出かけてはいたので、そこから考えると、
『はらぺこあおむし』や『フレデリック』を挙げたいですね……。
アナログのタッチが全面に出てきていて、かつ豊かな色彩美と独特な感性の織り成すストーリー……。
絵本は子供のためのものだけじゃないんですよね。大人でも読めるし、何なら大人の方が面白い、と感じてもらえたら私も嬉しく思います。
子供でも楽しめる「見る哲学」だから。

 

いくつか絵本を持ち寄って語り尽くした後だから言えますが、
私って、心温まるやさしいお話が好きなんですね。
最近そういうお話は書いてないので、書くのは好きかどうか謎ですが、自分の好みは「やさしさが伝わってくるもの」で確定しているようです。

この書き方、めちゃくちゃ他人事みたいでちょっとウケるな。

まのらが「読んだ人の人生観をめちゃくちゃにする話が描きたい(悪い笑顔)」ってスタンスでいるので、ホントかな~?って若干疑ってるせいっす。
私的には、そのどちらも私なんだろうなとは思うよ。名前で明確に分けないと私って混沌だな。

 

…以上、気づいたらまた書くかもしれません。

Nichijou nikki by××