火の島ヒナに再び会う話
ダークサイドの秋良、二匹目が出る手前でようやく火の島儀式の間の近くに到着
草の陰?岩の陰から忍んで見る
かなりの強敵なだけに二匹目が出たときは、自分が魔王の力を使って出て行こうか悩んだ
(けど、僕が出て行ったところで、闇の力が強まってしまう!)
見守るしかない秋良の危惧に反して、涼春は力強く飛んで、女神の、手を取った。
「………」
そして倒してしまった二人を見て、何を想うのか
***
「そこにいるのは誰じゃ」
「ウチュウ小僧……来ておったのか」
「何度も言ったけれど、その頃の記憶は忘れてしまったよ。火の神、ヒナ」
「久しいのう。こうして会うのは、ここ(火の島)で修行して以来じゃったか」
「……」
「心配するでない。あの者達はようやってくれたぞ」
「心配なんてしていないよ。これでも、あの二人を信用しているんだ」
「バレバレじゃ。まぁ、それも本心かも知れんが。」
(嘘じゃないよ、って顔で薄く笑う秋良)
「ふん。外 側 だ け は、立派に取り繕えるようになったのう」
「やっぱり、僕が心配して来る事無かったな」小声で
「ほぅれ、結局は丸出しではないか」
「……うん。だからもう、帰るよ」
***
ここからダークサイドのみ 空想では時間を切り取る
「もう帰るのか?相変わらず、無理ばかりするのう」
「……」
「その体の事じゃ。わしに隠せていると思っておるのか?」
「参っちゃうな…。で、何がだい?」
「臭いがするからのう…焦げ臭い、嫌な臭いが……」
ヒナに見つめられる秋良。
秋良はおもむろに宙に手を差し出し、火の力を使う
火は少し不安定な様子だが、まだ持ちそう
しかし、焦げかすが手に付き、ヒナはそれを凝視する
「また無理をしおったな……」
「…」
「…事態は急速に動き始めた。世界もお前も、綻び始めている事を肝に命じておけ」
「初めからそのつもりだよ…。うん。でも、どうも」
「二人の送迎、よろしく頼むよ。それじゃあね、師匠」