直す屋とGate 1

見た目ハロウィンみたいな場所で夕方と夜しか来ない。
皆が知っているような見た目の人間は一人もいなくて、なんとか人の形に見えるような影がたった一つの通りをすれ違っていく。

そんな、小さな世界にある、小さなお店。
どんなものでも直す人と、心を持った世界の狭間の出入口、Gateの小さなお話。

 

●登場人物
・直人(仮)
何でも直す屋の店主。少々怒りっぽいおじちゃんといったところ。調子もいい。異形頭。これでも一応人間らしい。

・Gate
とある小さな世界の狭間の出入口の役目を果たしていた門。門の見た目はボロボロに風化した石レンガを積んだような感じ。人型のときは痩せ細って石を纏った?少年?といった感じ。門なので性別は不明。

 

 

●導入
子供と母親と直人のシーン
玩具を直してもらって喜ぶ二人を見送り、店じまいをしようと席を立つ。←ここは短めでいいかも
しかしなかなか夜が来ない(客が来るのを待っているのだ)ので戸を開けたままにし、茶を飲もうとするところにお客が来る。お直しするモノを出してくれ と尋ねると客は棒立ちのまま答える。
「僕を、直してください」

(夜のシーン 雨風でガタガタと窓の揺れる音がする)
全くとんだ客が来たもんだ、どんな”モノ”でもを直すとうたって商売をしているが、”人”は専門外だ。そういう事なら他所でいくらでも見れるだろうに。冷やかしか?

「一晩考えました。今日は、相談に乗ってほしいのです」
「……」濡れているのを見て頭を抱える
「入りな。熱いシャワーはないけど茶は出せる」

「で、相談ってったってな。人を直すなら他所にいくらでもあんだろうよぉ、坊っちゃん?」
「子供ではありません」
「Gateです」

「……そりゃ驚いた。お前さん、門か!」
「はい」
「世界と世界を繋ぐあの通路っつーか出入口みてーな大役が!まさか人になってトコトコうちまで歩いてくるとはおもわなんだ!なんだなんだぁまさかこの店をもっと大きな世界と繋げろとかそんな話」

「いえ、直してほしいんです」
「はあ~~。……ったってな、どこが悪いのか言わないと、なあ?」

少し目を反らして
「心……が悪いのです」
「私は、とある小さな世界の門でした。しかし、私を通りすぎていく人を見ているうちに心が生まれ、痛むようにしまったのです。痛みに耐え兼ね、門としての役目を果たせなくなった私は……逃げ出してしまいました。直せないなら、取り除いてくださってもいいんです。どうか僕の心を何とか」
「悪いがそんな代物うちじゃなくても直せねぇ」
「……そう、ですか」
「神の創造物。知ってるだろ?禁忌に触れる以上、いじりまわせる器はそうそういないよ」
「けど、つてはある。ここからは直接行けない場所だが、私ならそこのやつを店まで呼べる」
「……!!」
「代金前払い、なけりゃ高価なモノを出しな」
「無いって顔か。まあそうだろうなあ」
ガサゴソと物をひっくり返す直人としょげた顔で見守るGate
「椅子に……コップに…ええと」
擦れて汚れた厚手のエプロンをgateの肩に当て、
「ふん。少し大きいか」
エプロンを片手に部屋を出ていきガガガガッとミシンのような大きな音を立てて戻って来た直人は、今度はエプロンの紐を肩にかけて手早く結ぶ。
そしてペンを握って金属製のネームプレートにきゅっきゅと書き、エプロンの胸元のポッケに摘まむように挟んだ。
「無いならで体で払ってもらうぞ。今日からお前さんは…」
エプロンを着せたgateをまじまじと見た。
「直す屋のタマゴだ」